家族介護 20 (ありがとう)

<つづき>

人生は計画通りにはいかないものだ。
私の計画はいつも希望的推測で成り立っている。
悪い結果もありうるとは分かっているけど、ほとんど考えない。
無邪気に、明るい明日を夢見て突き進む。

「人生そんなに甘くないよ」と言うのが口癖の夫。
彼のおかげで時々ブレーキはかかるが、ほとんど軌道修正はない。

デイサービスの準備は始まっていた。

義父は面会に来なくなった私をうらんでいなかったか。
見捨てられたと思っていなかったか。
「準備してるから待っててね」と伝えておけば待ち時間として過ごせたのにと、
寂しい思いをさせてしまった事を後悔した。

相手に伝えたい言葉があったら、誕生日や人が作った○○の日ではなく
今日伝えよう。
同じような後悔をして学んだはずだったのに。

ふとSさんの言葉を思い出す。
「おとうさん、解ってくれてるわよ」

あの時は納得できなかったその言葉がすっと胸の中に入ってきた。
ああ、そうだった。
仕事のことやデイを作ることは知らなくても、私が義父を大事に思っている
ことは分かっていたと思う。

元気な時、白内障の手術を嫌がって絶対しないと拒否してた。
誰が勧めてもだめだったのに、私が話すと「そうか」と手術を受けた。
「あんたが言えば聞くのよね」ということが何度かあり、義父が私を信頼して
くれてることを感じていた。

寝たきりになって話はできなくても、思いは伝わっていたはずだ。
解ってくれていたと思う。

義父は逝ってしまった。
自分のことは心配しなくていいから、お前のやりたいことをぞんぶんにやりな
とでもいうように。

分かった、そうする。
私はおとうさんのかわりに、私のデイに来てくれる人を思いっきり大事にするよ!

見てて!

           <つづく>


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